帝人ファーマのアルツハイマー病治療薬候補、臨床試験開始

2022年2月15日

ライセンスを供与した米Merck & Co社が臨床試験を開始

帝人ファーマ株式会社(東京都千代田区)は、2017年に Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(北米以外ではMSD)との間で、アルツハイマー病治療薬候補「抗リン酸化タウ抗体」の独占的開発・製造・販売権を供与するライセンス契約を締結しました。本契約に基づき、ライセンス先が研究開発を順調に進め、このたび臨床試験を開始しました。

認知症の患者数は、世界的な高齢化の進展に伴って急増しており、2030年には全世界で7,600万人、2050年には約1億3,900万人に達すると言われています(国際アルツハイマー病協会発表のデータ)。

その中で最も多いとされているアルツハイマー病の原因は、アミロイドβ蛋白質が細胞外に溜まって形成される「老人斑」と、異常にリン酸化されたタウ蛋白質が細胞内に凝集・蓄積することによる「神経原線維変化」であるとされており、それぞれが病態の進行に関与すると言われています。

「抗リン酸化タウ抗体」は、異常にリン酸化されたタウ蛋白質に特異的に結合する作用を持っており、アルツハイマー病治療薬候補として独占的開発・製造・販売権を供与するライセンス契約を締結しました。

独占的な開発・製造・販売権を Merck & Co社に供与

同社は、当抗体の全世界における独占的な開発・製造・販売権を Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に供与するとともに、日本での共同販促に関する権利を有しており、ライセンス先より契約一時金および開発・承認の成功に応じた対価、販売額に応じた対価を受け取る権利を有しています。これにより同社は、このたび臨床試験開始のマイルストーン(一時金)をライセンス先より受領しました。今後も本契約に基づき、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が、将来の上市に向けた臨床での効果と安全性について検証し、開発を進めていきます。

帝人ファーマは、「今後も自社研究開発品のアライアンス推進により創薬アウトプットの価値を最大化し、患者さんのQOL(Quality of Life)向上に貢献していく」としています。

詳しくは下記外部リンクよりご覧下さい。

(画像はイメージです)

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ライセンス供与したアルツハイマー病治療薬候補の臨床試験が開始されました


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